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お年寄りから子供まで、立場を越えた関係 を築いていく場を作りたい – 中井 貴彬・美代子・蓮・香杜

お年寄りから子供まで、立場を越えた関係を築いていく場を作りたい


2016年、貴彬さんが牟岐町地域おこし協力隊となり、家族で大阪から牟岐に移住。

牟岐の好きなところ

貴彬:牟岐川。よく一人で泳いでリフレッシュしている。
美代子:人のつながりが強いところ。この人の畑、あの人のお店…… と、町と人がリンクして土地への愛着が生まれている。

どうして牟岐に移住しようと思ったんですか?

貴彬:僕は緑が好きで造園仕事や里山整備ボランティアの活動をしてきたんですが、牟岐は山海川が揃って自然界の縮図だと思った。ここなら縦割り行政の問題を越えて、豊かな環境を残すモデルを築けると思ったんです。
美代子:私は移住までは考えてなかったんですが、何より夫の気持ちが強かったので。息子もワンパクなんで自然の中で遊ばせたほうが良いかな、と。
貴彬:都会で自分たちだけで子育てをすることに限界を感じてたのもあります。核家族が抱える問題を助けてくれるヒントは、昔ながらの地縁社会にあるんじゃないかなぁという思いもあり、そんな風景を求めてました。

 

実際に住んでみてどうですか?

貴彬:牟岐には自然と共に生活する術や知恵を持ち、地域で助け合う人たちがたくさんいます。一方、意外に自然資源が活かされてないし、地域の繋がりも無くなってきている。都会と似た問題が届いていると感じます。自分たちがこの地に求めて来たことが地域の課題でもあるのかも。
美代子:私と子供は遊び方が変わりました。以前は近場での遊びといえば買い物やったけど、こっちは近くの川や山ですぐ遊べる。お金かからんし、楽になりました(笑)

 

では最後に、これからやっていきたいことを教えてください。

貴彬:まず自分がこの土地と繋がりをもっていく中で、生業の形を選んでいきたいです。子供も大人も一緒に楽しみながら学び合える場を作っていきたいですね。

ライター:宮本 紫野

 

取材から二年後…

実は移住冊子用に中井家族を取材したのは約二年前。

それから二年…移住者向け用にこのウェブサイトを立ち上げることになりましたので、改めてお話をお聞きしたものを載せさせて頂くことにしました。

出羽島に移住

以前は地域おこし協力隊として移住をしてきて間もない時にお話を伺いしました。それから二年たった今、なんと中井さんら家族は出羽島に移住をしていました。

島に訪れた日は残念ながら雨でしたが、色々とお話を聞き、案内もしていただきました。

因みに出羽島とは牟岐町を知らない方はご存知ないかもしれませんが、牟岐町の沖にある人口100人にも満たない小さな島。

数年前から移住者が徐々に増えたり、大学生が学びの場として様々なワークショップを行ったり(ボクが訪れたこの日も、大学生が泊まり込みで建築土木の基礎作りを学びに来ていました)、また自治体の取り組みにより国の重要伝統的建造物群保存地区として選定がされたり、この島にとても魅力を見出す人々が多く、中井さんも一人と言うことが出来るでしょう。

 

出羽島の情報はこちらのウェブサイトから

同じ牟岐町なのですが、連絡船で15分渡るだけで全く違う環境…例えばここにある植物の違いや、土地の利点(害獣がいないため作物が育てやすいなど)、同じ牟岐町ながらも牟岐町にはない、多様性に富んだ環境に希望を感じ、家族ごと移住を決めたそうです。

…と言っても中井さん自身の課題はまだまだ多く、現在は地域おこし協力隊として活動はしているものの、地域おこし協力隊の任期が終了するのは残り約一年。任期終了までは出羽島をメインのフィールドとし、苗木などを本格的に栽培し、品種を増やしていく活動を行っていくのだそうです。

要は、起業を前提として出羽島で活動をしていくということです。

「自分の周りには例えば食や農に関するプロたちがいる。であれば自分はそこに良い素材を提供出来るようにしていきたいから、良い苗木や、輸入しなければ手に入らないような珍しい食材の苗木を販売することを考えています。また造園業をやっていた経験から自分で育てた苗木を実際に家庭の庭に植えて、暮らしをより豊かにするお手伝いを生業のひとつに出来たら良いですね」

家の前にはカレーに使う珍しいリーフが。「これ、カレーに使うと美味いんですよ」とちぎって匂いを嗅いでみましたが、めちゃめちゃ爽やかな良い匂い。

土嚢袋を使ってホワイトセージも。空気の浄化作用があると言われているそうで、食べ物として頂けるものに限らず、医療に頼らなくても健やかな生活を送る支えになる植物なども提供して広めていきたいそうです。

こちらは友人から頂いたという人参の種。徐々に秋を感じる季節になってきましたが、これから本格的に植えるのだとか。

出羽島に移住して起業をすることに不安はないのか?と伺ったところ、「当初は不安だったけど、実際来てみたら不安はなくなった。今まで様々なことにトライしてきて、とにかく時間をかけて諦めずにやれば誰でも出来るコトを知っているから」と、今からはじまることに非常にワクワクしている様子でした。

牟岐に移住をして約二年。すっかり牟岐の人となった中井さん家族。二年前の取材時から環境はかなり変わったと感じますが、信念は全く変わっていないというのが今回取材を終えての感想。

出羽島へとフィールドを移し、新たな挑戦をしているので、興味を持った方は是非、出羽島に行ってみてはどうでしょうか?出羽島はとても小さな島。中井さん家族に偶然会うことが出来たら、もしかしたらお話が聞けるかもしれません。

 

今回の牟岐人

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中井 貴彬・美代子・蓮・香杜

職業:牟岐町地域おこし協力隊
〒775-0001 徳島県海部郡牟岐町大字河内290

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