サーフィンも猟師もめっちゃハマるよ!
お話を聞いたのは家形智史さん。
牟岐生まれ牟岐育ち。高校卒業後県外に就職するも1年後帰郷。TSSC にてサーフボード職人として働くが、やはり外を見たいと24歳から沖縄に。28歳で再度帰郷。猟師としても活動中。
牟岐の好きなところ
サーフィンの魅力って何ですか?
やっぱ波に乗った時の気持ち良さやね~。高校2年から始めたんやけど、初めて立った時の爽快感は忘れれん。
気持ち良いんやろうなぁ。では内妻サーフィンクラブについて教えて下さい。
25年ぐらい前にできて、牟岐でサーフィンを広めた人を讃える大会を開催したんがきっかけ。今は 〈内妻CUP〉っていう名称になっとんやけど、この大会を毎年開催するんが基本活動やね。あとは定期的なビーチクリーンと、無料のサーフィンスクールもしよる。
̶無料スクールって太っ腹ですね!
若い子らにサーフィンの魅力を知ってもらって内妻に来てほしいんよ。参加した人は"めっちゃ楽しい"って言うてくれよるし、これからもやっていきたいな。
今後クラブとしての目標はありますか?
メンバーが高齢化しとるけん、若い子を増やしたいな。内妻は初心者から上級者まで楽しめる乗りやすい波で、県内外から色んな人が集まってくる。出身も年齢も関係ない友達が増えるんもサーフィンの大きな魅力。サーフィンを通じて内妻、牟岐の魅力を伝えたいわ。
最後に、猟師としての活動についても聞かせてください。
去年狩猟免許とってハマったんよ。猟師も高齢化が深刻で自分と同年代はほとんどおらんのやけど、俺は将来仕事にしたいと思っとる。捕獲して処分、じゃなくきちんと食べてあげたいし、肉の販売ができるようになったら町の生業にもなる。ほのためにも若い猟師人口を増やしていきたいね。
取材から二年後…
実は移住冊子用にこれを取材したのは約二年前。
それから二年…移住者向け用にウェブサイトを立ち上げることになり、せっかくお話をお聞きしたのでこれも是非掲載しておきたいということで、改めてお話をお聞きし、それを掲載させていただくことになりました。
お話を聞いた所、二年前の取材時と全く変わらずサーフィンと猟を上手く両立させて、牟岐町で活動をしていました。この日は朝から勤め先であるTSSCでサーフボードのサンディング。
TSSCウェブサイト
内妻海岸に波がある時はサーフィンを優先することもあり、サーフボード職人ならではのライフスタイルということが出来ます。
以前の取材時に伺った、内妻サーフィンクラブのサーフィンの無料体験も引き続き行っておりまして、取材から数日後にHLAB関係の学生さんたちが体験に来ておりました。
HLABウェブサイト
クラブには若い人も数人メンバーに入られたのだとか。ただ、まだまだ若い子が少ないので、もっと増えて欲しいと家形さんはお話をしていました。
そしてTSSCでの仕事が終わったら毎日の日課である猟の見回り。猟は罠を仕掛けていたら基本的に毎日見回るのがルールとなっているので、雨の日も休まずに見回りをしています。
実はボクが話をお聞きした日も、偶然鹿を獲っていました。今まで相当な鹿を獲ってきただけあり、鹿をいなす作業はお手のもの。
「夏は流石にしんどすぎる(笑)」と、山の中はダニやマムシがいるので暑い中長袖を着て、罠にかかった鹿を獲っています。
ところでこの時期は猟期ではないのですが、農家さんが育てた苗や稲などを食べられてしまうために、鹿や猪は害獣として扱われています。なのでキチンと害獣駆除の許可を取得していたら、このように獲ることが可能なのです。
春から秋にかけて、農家さんに頻繁に声を掛けられる家形さん。害獣対策として少しでも農家さんの役に立てたらという思いで、猟師活動を行っていたりもする若手猟師さんなのです。家形さんのこうした活動もあり、牟岐町では徐々に若手の猟師が増えつつもあるのです。
一年ほど前から家形さんは個人的に「Surf&Hunt」をライフスタイルとして活動しており、獲った猪肉や鹿肉をイベント時に提供していたりもします。ボクも何度も頂きましたが、本当に美味しく、ジビエに可能性を感じずにはいられません。
これからも変わらずサーフィンと猟を続けていくであろう家形さん。
タイミングが良かったら家形さんにサーフィンを教わったり、獲ったジビエ肉を食べるイベントが牟岐町のどこかで行われているかもしれません。
今回の牟岐人
家形智史 (やがたさとし)
TSSCウェブサイト:tsscsurf.com