牟岐人 - MUGIZINE

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子ども達を、絵本の世界にご招待。気負わずに活動を続ける、おはなし会さざなみの皆さん

絵本、最後に読んだのは皆さんいつでしょうか?牟岐町立図書館が設立された時から「おはなし会」を続けている方々に、絵本の世界の魅力を紹介していただきました。

日が暮れた後、夜のおはなし会へ行ってみた

いつもは18:00には閉館している図書館ですが、8月のこの日は煌々と明かりがついてました。

この日は、おはなし会さざなみの皆さんによる「夜のおはなし会」が開催されるのです。

館内へ入ると、奥側の絵本コーナーにてちょうどおはなし会が始まるところでした。

おはなし会さざなみの皆さんによるこの会は、その時毎に選んだ本を手に取り、子ども達の前で読み聞かせを行うというものです。落ち着いた、それでいてはっきり抑揚のある声で、絵本に子ども達が注目していきます。

読み聞かせの絵本はどんな本なのか気になったので、裏へ回って見せてもらいました。読み聞かせ中の絵本は日本人作家ですが、こちらは洋書。「いえで」というワード、子ども心にはワクワクと怖さが入り混じるものですよね。

こちらも洋書。あ、訳は「かっぱ」で有名な谷川俊太郎さんなんですね。

おお、夜の話なんですね。おはなし会のテーマそのまま。

セリフ無し、見開き全部が絵のページも。「このような表現が出来るのは、絵本ならではでしょ?」とのこと、まさにそのとおりですよね。大人になって心がすっかり荒んでしまった僕でも、こんな絵を眺めていると「きれいな月夜だろうな…」と思ってしまうほどなのです。

そうしている間に、なんと来館するお客さんの数は倍になっていて、みな一心に読み聞かせに耳を傾けていました。

夏には海で、おはなし会


図書館に限らず、季節ごとにいろんな場所でおはなし会をされています。こちらは、今夏開催した海のおはなし会。モラスコのなつやすみ第2日目に合わせて行ってもらったのですが、子ども達がフロア中に集まりましたね。

巨大な絵本の読み聞かせも。

夏、海に関係するお話を聞いた後は、子ども達は元気いっぱいに小島の浜へ駈け出していくのでした。

おはなし会さざなみのルーツを聞く

先日、おはなし会さざなみについて伺いたいと申し出たところ、会長の湯浅さんのご自宅にてお話いただけることに。

小学校のグランドがよく見えるお家にお邪魔すると、まず「本」の多さにびっくり。部屋中に置かれている本棚、本棚、本棚。そして壁=本棚となっているのがこちらの写真です。「家を建てる設計の段階で、大工さんに注文して実現した」という筋金入りの本好きの湯浅さん。

この大本棚のほとんどが児童文学・絵本です。

あ、あれ知ってるぞ。これは気になるタイトルだ。うーん、すごいなあ…と取材そっちのけになってしまいますね(笑)

蔵書に目を見張っていると、湯浅さんにコーヒーを入れていただきました。すごいのが、サイフォン式なんですよ。受け用のガラスポットと架台は今では手に入らないような形、作りで、何十年も使用してるとのこと。

コーヒーをいただきながら、おはなし会さざなみについて色々と聞いてみました。

-おはなし会さざなみの概要を教えてください。

現在9名で活動しています。活動のコンセプトは「自分の好きな絵本を、その時のおはなし会の季節や行事に合わせて選書して、子ども達に読み聞かせる」ことだと考えています。絵本の読み聞かせのやり方は個人差はあれど、読んで聞かせて、終わったら静かに閉じる。解説はせず、絵本の世界をそのまま届ける。このことを大切にしています。

-現在の活動には、どんなものがあるんでしょうか?

牟岐町立図書館にて、毎週第1・第3土曜日におはなし会を行っています。他にも「海のおはなし会」「夜のおはなし会」「コスモス畑でおはなし会」など季節に合わせたものも年中開催しています。また、小学校や子育て支援センターでの読み聞かせ、生後すぐの赤ちゃんとお母さんを対象にした読み聞かせ(ブックスタート)もやっています。

-いつ頃から、どんな経緯で始まった活動なんでしょうか?

おはなし会さざなみは、今年で活動開始から20年を迎えます。以前、牟岐町には図書館がなく、役場の2階の一角に資料庫程度のものがあるだけでした。それで「牟岐に図書館をつくろう」という運動をいろんな人達で興し、20年前に海の総合文化センターが設立され、牟岐町立図書館が出来ました。このことを機に、「図書館で、牟岐の子ども達に絵本の魅力を伝える場をつくろう」と、元々あった児童文学の会の仲間達と協力して発足したのが始まりです。初代会長、2代目の方から引き継がれ、現在は私が会長を務めております。みな気負わずに、好きなように好きなペースでやっているので、途中脱退も少ないですね。

こんな感じで、あらましを教えていただくことが出来ました。いやー、図書館の歴史と同じだけ続けているとは思いもよらなかったです。
蔵書の絵本も紹介してもらいました。こちらはどれも、とよたかずひこさんという作家さんの絵本です。
児童文学、絵本の情報誌もあるんですね。
僕も、本棚から気になった本を取り出して読んでみました。死神!?シリアスやな。…という第1印象そのまま当たっていました。どちらかといえば大人向けの絵本。なんとも言えない気持ちになる、というのが僕の感想です。

せっかくなので、湯浅さんに「私の一冊」を取り出してもらうことに。このピンクの表紙が目立つ「モンテロッソのピンクの壁」という絵本は、とても思い入れのある本だということを教えていただけました。絵本の内容も素晴らしいので、ぜひ皆さんも読ませてもらいにいくと良いでしょう。

10月開催・おはなし会のご案内

記事を読んで、おはなし会に行きたいと思った方に朗報です。

なんと、10月は土曜日開催のおはなし会に加え、コスモス畑にておはなし会を行うんですよ!

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